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地道なキャブ洗浄や消耗部品の交換メンテで、なんとかエンジンが掛かったモタード風バイク。
今回は長らく愛用していたロードタイヤを履かせたエキセルリムのホイールを、再びで林道を走るべくオフロードタイヤを装着した純正ホイールに戻してみました。
バイクのホイール交換手順
工具とメンテナンススタンドを用意して、長らく仕舞い込んでいたオフロード純正ホイールを引っ張り出してホイール交換にかかります。
リアホイール交換
コッタピンを抜き、ボルトを緩める
メンテナンススタンドの上で過大な力をかけると、バイクが揺れて危険です。
スタンドで持ち上げる前にコッタピンをラジオペンチで抜き、ホイールアスクルを固定しているボルト(キャッスルナット)を緩めておきます。

固くて回らない場合、ボルトに合わせたモンキーやメガネレンチの先を、足でガッと踏むと簡単に緩みます。(工具がボルトから外れ、跳ね返ることがあるの注意です。)
交換するドライブチェーンを切断
チェーンをそのまま再利用する場合は必要のない作業ですが、錆びてOリングも劣化していたのでついでに交換します。

新しいドライブチェーンを接続すると交換がスムーズなので、切断したチェーンはとりあえずこのままにしておきます。
アスクルシャフトを抜きホイールを外す
緩めていたボルトとワッシャー、チェーンプラーを外し、アスクルシャフトを抜きます。

TT250Rはカラーがスイングアームに引っ掛かる構造ですので比較的楽な作業です。
純正のカラーとブレーキディスクを移設
カラーとブレーキディスクは純正品を転用していたので、外して移設します。

純正ホイール・アスクルシャフト復旧
オフロードタイヤを履いた純正ホイールを組み付けます。
アスクルシャフトには、モリブデングリスをたっぷり塗りつけておきます。

キャリパーのブレーキパットをドライバーなどでこじて広げておけば、ディスクが差し込みやすくなります。
新しいドライブチェーンの組み付け
新しいドライブチェーンを組み付け、たわみ量を調整します。

これでとりあえずリアは完了です。
フロントホイール交換
フロントホイールはリアよりも軽く、チェーンのからみもないのでより簡単です。

アスクルホルダ締付けナットをゆるめる
まずは右フロントフォークの正面にある、4個のアスクルホルダ締付けナットをゆるめます。

左フロントフォークにはネジ切りが施されているだけですので、ホルダもナットもありません。

アスクルを抜きホイールを外す
ホイールアスクルを弛めたナット側から回して抜くと、フロントホイールが外れます。

純正ホイール組み付け
あとは逆の手順で純正のフロントホイールを組み付けます。

外したボルトやナットの復旧は、トルクレンチを使って規定値通りに締付けます。
サイドスタンド交換
前後17インチのエキセルリムのホイールではバイクが直立するため、カットした純正サイドスタンドを鉄骨屋で溶接してもらい使っていました。

フロント21インチ、リア18インチ純正ホイールの戻すと再び車高が上がるため、当時入手していたTT250Rレイドの純正スタンドに交換します。

メンテナンススタンドから降ろし、とりあえずホイール交換が完了しました。
トルクレンチ:規定値で締め付け
外したボルトなどの締付けにはトルクレンチを使いますが、測定可能範囲より余裕を持たせたトルクレンチを使用するのが一般的です。
アスクルの規定締め付けトルクは少し高めですので、今回は2種類のトルクレンチを使います。

普段のメンテナンスに使用しているのは東日のトルクレンチ(10~50N・m)です。
めったに使わないアスクル用は、アストロプロダクツの廉価品です。
【ヤマハTT250Rの規定締付けトルク値】
- フロントアスクルホルダ締付けナット:1.0kg・m
- フロントホイールアスクル:5.8kg・m
- リアブレーキディスク用ボルト:1.2kg・m
- リアホイールアスクル用ボルト:10.4kg・m
※規定トルク値は車種によって異なるため、サービスマニュアルなどで確認して作業しましょう。
(1kg・m ≒ 10N・m ≒ 1kgf・m)
メンテナンススタンド:DRCリフトスタンド
タイヤ交換やドライブチェーン清掃、その他諸々のバイクメンテナンスで大いに役立つのがメンテナンススタンドです。
DRCリフトスタンドはオフロードバイク専用設計で、安全に作業するため油圧ダンパーが搭載されているのが特徴です。
作業中に万が一ストッパーが外れても、ゆっくりとバイクが降りてくるため安心で、実際何度が救われています。
DRCのメンテナンススタンドを購入してから結構な年月が流れていますが、現在も問題なく使用できており、デザインも大きくは変わっていないようです。
あとがき
バイク購入後、早々にロードタイヤを履かせたホイールに交換し、もう走ることがないと思っていた林道が、今は楽しくてたまりません。

オフロードを再び走らせてあげることができた、小さな心残りが消えてゆくことになった不思議な巡り合わせに感謝しながら走っています。
