本ページはプロモーションが含まれています
前回は17インチ化したモタード風から、フロント21リア18インチの純正ホイールに戻して久し振りにオフロードバイクらしくなりました。
今回はシールタイプの錆びたドライブチェーンから、新品のノンシールチェーンへ交換します。
エキセルリムに装着していたレンサルの57丁に対し純正スプロケットは47丁、流石にチェーンアジャスターで対応しきれません。
ジョイント部品を購入し余分なリンクをカットすれば再利用できますが、グリスを封入したOリングは劣化し、欠損もあったので迷わず交換です。
2種類のドライブチェーン
バイクのドライブチェーンには、シールチェーンとノンシールチェーンの2種類があります。
構造と装着方法は異なりますが、
ピン(芯棒)1=1リンク=コマ数1という数え方の基本と、幅の規格(420、520など)は同じです。
シールチェーン
シールチェーンのOリングにはグリスが封入されており、チェーンオイルを長持ちさせ金属疲労を軽減し、寿命が延びる工夫がなされています。
前回はホイール17インチ化と同時に、EK(株式会社 江沼チヱン製作所)のシールチェーンに交換していました。

シールチェーンを自分で交換する際には、専用工具とできればベビーサンダー(電動グラインダー)があればベストです。
ノンシールチェーン
今回交換するのは、ゴールドの安価なノンシールチェーンです。

魅力はスピーディーな交換作業と値段が安い点ですが、オフロード競技では一般的で、独特のフィーリングを好む人もいます。
金属のみで構成されるノンシールチェーンは伸びが早く、グリスやオイルを保持するシールがないため自然とメンテナンス頻度も高くなります。

ノンシールチェーン同士の交換(コマ数が同じ)であれば、簡単なクリップ脱着のみで専用工具は必要なく、ラジオペンチだけでもOKです。
チェーン交換の専用工具
一般的なシールチェーンの交換時には、チェーンのカット・プレート圧入・芯棒をカシメる3つの機能が備わったチェーンカッターが必要です。
チェーンメーカーD.I.D(大同工業株式会社)が製造する「かし丸君」などが昔から有名です。
参考:D.I.D®︎ホームページ
今回はシールチェーンからノンシールチェーンへの交換ですので、専用工具は新旧ドライブチェーンのカット作業のみで使用します。

古いドライブチェーンのカット
ドライブチェーンのカットとは、リンクを連結するピンを抜く分解作業のことです。
ほとんどのチェーンは鉄製、電動グラインダーでの切断も難しくはありませんが、スムーズかつ安全に作業するためにも専用工具を使用します。
今回はホイール交換と並行作業ですので、すでにメンテナンススタンドで後輪が浮いた状態です。
電動グラインダーでピンの頭を削る
チェーンカットにいきなり専用工具を使うと工具を傷めることがあるため、まずはチェーンジョイントのカシメ部分をグラインダーで削ります。

最近は充電式のディスクグラインダーも当たり前になっていますので、あれば電源コードを気にする必要がなく便利です。
クリップ式のノンシールチェーンを外す時には必要のない工程ですが、これをすることで工具の変形や破損を予防し、円滑に作業することができます。

専用工具でピン(芯棒)を押し込む
程よく削れたら専用工具をセットし、ハンドルを回せば徐々にピンが押し込まれていきます。

ピンは完全に抜く必要はなく、チェーンの外プレートより少し深く押し込んでおけば十分です。

プレートを外しチェーンカット完了
内リンクまでピンを押し込めば簡単に外プレートは外れ、チェーンカットは完了です。

カットしたドライブチェーンは抜かずにこのままにしておき、新しいチェーンと繋いで抜くとスムーズに交換することができます。

新品ノンシールチェーンに交換
リアホイールを純正に入れ替え、いよいよチェーン交換にかかります。
古いチェーンに新しいチェーンをつなぎ引っ張ることで、フロントスプロケット廻りをバラすことなく簡単にチェーンを入れ替えることができます。
チェーンのクリップジョイントを外す
新品のドライブチェーンを袋から出すと、錆び予防のための油でギトギトの状態です。

新しいノンシールチェーンのクリップジョイントをラジオペンチで外します。

クリップの脱着に力は要りませんが、ラジオペンチは先端が太すぎず精度の高いものが使いやすくおすすめです。
連結して旧チェーンを引っ張る
新旧のドライブチェーンを簡易的に連結します。

フロントスプロケットから外れないように順回転で古いチェーンをゆっくり引っ張り、新しいチェーンと入れ替えます。

チェーンの長さを決めてコマをカット
これは純正リンク数のチェーンであれば不要な作業ですが、今回購入した廉価品には同一設定がなく、カットするつもりで購入しました。
カットの手順は先ほどと同じですが、カシメたチェーンジョイントの時よりもしっかりグラインダーでピンの頭を削っておきます。

チェーンカッターを使ってピンを押し込むやり方も同じですが、今度はピンを完全に抜ききる必要があります。

ピンが抜けて無事チェーンカット完了です。

コマ数がわかっていれば、チェーン交換の前にカットしておいても大丈夫です。
クリップジョイントで連結
リアスプロケットの上で内リンク同士をジョイント部品でつなぎ、外プレートをしっかり押し込みます。

クリップの方向に注意して、ラジオペンチでカチッと嵌め込めばチェーン交換は完了です。

クリップは進行方向から合わせ、欠ぎ込みがある後方に向かって固定するのが正解の向きです。
アジャスターでたるみを調節して完成
最後にチェーンアジャスターで上下3cmから5cmの間で張りを調整し、規定トルクでリアのアスクルシャフトを固定すれば完成です。

お疲れさまでした。



